ブランドブレイ王国 街道　馬車内
大陸標準時 8:00 am □

ゴトン　ゴトン……。
	「みゅー……。 　ブランドブレイが遠ざかっていくです……。 　寂しいです。」
もぞもぞ
	「みゅ？」
	にゃー。
	「ねこさん！？」
	《しっ、大声出さないで。気付かれるわ。》
	「もしかして、いままでずっと隠れていたですか？！」
	《ええ。あの男に正体がバレた以上、 　もう今までのように平穏には過ごせない。 　だからあたしも、シルバニアへ連れて行って。》
	「ねこさん、一緒に来るですか？」
	《こうなってしまったからには、これ以上、 　シュレーディンガー家に迷惑かけるわけにはいかないから。 　あたしがいることでグロリアを巻き込んでしまうから……。》
	「……本当に、それでいいのですか？」
	《今までずっと好意に甘えていたあたしがいけなかったの。 　こうなる前に、もっと早く気付くべきだった。 　――シュレーディンガー、いままで何百年も、ありがとう。》
	《貴方の家族、子々孫々、みんな温かかった。 　人間だった時以上に、あたし幸せだった。 　本当にありがとう。……そして、さようなら。》

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【 終着点 】

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イベント名『もうひとつの旅立ち』
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