Forbidden Palace Library #J01 『真実の抹消者(前編)』

『真実の抹消者(前編)』


ブランドブレイ王国 王都
シュレーディンガー邸

ジャンヌ 「わっ、すごーい。
 話の通り、本当に刀身が透明なんだー。
 へぇ、これがレインエッジなのねー。」

グロリア 「一体、その剣をどうするおつもり?」

ジャンヌ 「うん?ちょっと拝借しようかなーって。当分の間は無期限で。」

グロリア 「それは無学な人間が扱えるようなシロモノではありません。
 なにより英雄が使っていたからといって、
 必ずしも武器として優れているとは限りませんわ。」

グロリア 「それに、その剣は父が暗殺された時に
 いくらかのダメージを負っています。
 実用に耐えるかは甚だ疑問ですわ。」

ジャンヌ 「んっ、いいのいいの。
 別にお宝だから狙ったとかそういうわけじゃないから。
 この剣が、えーと、かーぼんぶれいど、だっけ?」

グロリア 「!!!」

ジャンヌ 「くぁんたむうぇぽん、がどうのこうので……。
 えーと、とにかくその力が必要なんだってさー。
 世界でたった残り二本の剣だし?」

グロリア 「そこまで知っているのですね。貴方は一体何者です。」

ジャンヌ 「曲者よ。」

グロリア 「……自分からそう名乗る方は初めて見ましたわ。」

ジャンヌ 「まったく変なひともいたもんねー。」

グロリア 「貴方の話なのですが。」


ばたんっ

アーノルド 「はぁ、はぁ……見つけたぞ、ジャンヌ!」

グロリア 「……また侵入者ですの?」

ジャンヌ 「やっほー。ここしばらく姿見えないなーと思ってたら、
 やっと追いついたのね。ご苦労様ー。
 ……肩で息してるけどダイジョウブ?」

アーノルド 「お前が逃げるからだろぉおおおおお!」

ジャンヌ 「あら、だってアタイ、追い駆けっこ全勝記録絶賛更新中だもん。」

アーノルド 「そんなもん更新すんなぁああああ!」

ジャンヌ 「と、用事はもう済んだんだっけ。
 じゃ、次に行く所あるから。
 またねー。」

アーノルド 「あ、おい、待てっ!」


ばきっ

ジャンヌ 「……あ、またドア壊しちゃった。
 ごっめんねー。アタイ、力加減できなくてー☆
 んじゃ、ありがとー☆」


たったったっ

アーノルド 「待てっ、ジャンヌ=グリフィス!」


どたどたどたっ

アーノルド 「!?」

ラグランジュ 「賊め、何が目的かは知らんがシュレーディンガー家に立ち入ろうとは!」

アーノルド 「なっ?!」

ラグランジュ 「グロリア、無事か?」

グロリア 「あら、お久しぶり。ええ、私は平気ですわ。」

ラグランジュ 「通報では女性という話だったが、まぁよい。引っ捕らえろ。」

アーノルド 「え、ちょっと待て、
 それは今そこから逃げたジャンヌじゃないのか?
 おい、だからちょっと話を聞いてくれ!おい!」


▽……。



▽書庫に戻る


OWNER
Copyright(c)1997-2007 FUBUKI KOGARASHI (木枯 吹雪) fubuki@kogarashi.jp 日本語でどうぞ。