Forbidden Palace Library #01 失われた7枚


王都シルバニア
住宅街

繁華街からやや離れた距離に位置するこの付近一帯は、市民に多くの住まいを提供している。
住宅街と言えども店舗が全くないわけではなく、細々と雑貨店などがひらかれている。
だが、その大半は利益よりも趣味で経営されているようだ。


エリーゼ 「んもう。どこに行ったのかしら……逃げ足は早いんだから。」

「あ、エリーゼ師団長。」

エリーゼ 「あら?さっきの。
 どこかで見たことあると思ったら、
 あなた確か将軍の新しい秘書だったわね。」

「あ、はい、そうです。」

エリーゼ 「一応知っているとは思うけど、
 私は第6軍師団長エリーゼ=ラントシュタイナー。
 エリーゼでいいわ。よろしくね。」

「あ、こちらこそ……。
 ってあれ、アシスト師団長?
 虫取り網持ってそんなところで何やってるんですか?」

アシスト 「あ、馬鹿っ!
 黙ってろよ、もう少しでエリーゼを
 捕獲できるところだったのに。」

エリーゼ 「…………。
 アシスト師団長、
 どうやら貴方とは一度本気で話し合わなければいけないようね。」

アシスト 「はっはっは、やだなぁ、エリーゼ君。怒ると顔のしわが増えるぞ。」

エリーゼ 「余計なお世話ですっ!」

アシスト 「おっと、ちょっと用事を思いだした。さらばだ!」

「あ、あの、アシスト師団長、聞きたいことが……。」

エリーゼ 「……また逃げたわね。」

「あー、そうだ。
 エリーゼ師団長にもお尋ねしたいことが有るんですけど、
 少しよろしいでしょうか?」

エリーゼ 「ええ、いいわよ。なに?」

「今日の午前10時頃、貴方はどこで何をしていましたか?」

エリーゼ 「午前10時頃?
 ……えっと、確か
 城壁の上から街を監視していたはずよ。」

「城壁ですか?」

エリーゼ 「ええ。市街をぐるっと囲むあの白い城壁よ。
 どうしたの?
 突然そんな事聞いて?」

(うーん、言っちゃっていいんだろうか。
 まぁ言うなとは命令されてないし。
 ま、いいか。)

「実は……。」


5分後。



エリーゼ 「ふぅん。なるほどね。
 ……貴方も大変ねぇ。
 手伝って上げたいのはやまやまなんだけど、まだ仕事があるのよ。」

「いや、そんな気を使って頂かなくても……。」

エリーゼ 「そうそう、私のアリバイについて確認を取りたければ、
 城壁に行けばきっと兵士の誰かが証言してくれるわ。
 じゃあ私、ちょっと急ぐから。」

「あ、はい、どうもありがとうございます。」

(いい人だなぁ……。)

(今のところ出会ったのは……
 エリーゼ師団長、
 アシスト師団長、
 の二人か……。
 今のところは二人ともアリバイなし、と。
 でもエリーゼ師団長に関してのアリバイは城壁に行けば確認出来るらしい。
 これでまだ会っていない師団長は残り4人か。)



▽中央公園へ行く
▽城壁へ行く
▽繁華街へ行く
▽このまま住宅街にいる



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